世界初 二刀流 DMV発進!

その12 世界初 二刀流 DMV発進!

 

 

 

先ずはこのビデオをご覧下さい

 

1.世界初 営業開始

線路と道路の両方を走る「デュアル・モード・ビークル(DMV)」の運行が12月25日、
徳島、高知両県境を結ぶ第3セクター・阿佐海岸鉄道で始まりました。

 

本格的な営業運行は世界初です。

 

DMVはマイクロバスを改造した車両で、定員約20人。
金属製の車輪とゴムタイヤを備え、客を乗せたまま2か所で「モードチェンジ」する。
通常の営業ルート約15キロのうち、中間の約10キロが線路を走行する「鉄道モード」で、
道路の「バスモード」は約5キロ。
土日祝日の1往復のみ、室戸岬(高知県室戸市)までの計約50キロを走るということです。

 

2.DMVの技術

道路を走行するときは、通常のバスと同じようにタイヤで走行しますが、レールを走行する際は
前部から金属製の車輪が現れ、前部を浮かせた状態となります。
動力は後輪のゴムタイヤから得ます。

 

道路走行からレール走行への切り替えは、専用のガイドウェイを利用することで、
踏切などから短時間で簡単に切り替えることが可能です。

 

実は小生、開発時少し関わったことがあります。
バスモードの時には特に問題はありません。
鉄道モードの時は、後軸の荷重支持は車輪、駆動はタイヤが作動分担します。
タイヤにはある程度の荷重分担をさせないと駆動力が得られませんが、
その分担率が大きなポイントで、駆動力(加速性、減速性)、タイヤ寿命、乗り心地
に大きく影響してきます。

 

心配ゴム不要(御無用)、大丈夫です。
今の技術力で、パーフェクトに解決していると思います。

 

3.DMVのメリットとデメリット

メリットは道路とレールの両方を走行できるという特性を生かし、渋滞する箇所ではレールの上を高速で、レールの伸びていない地域へは道路を利用して、といったように小回りの利く運用が可能です。
また、鉄道車両と比較して車体が軽量なため、トータルのメンテナンス費や燃料費等を抑えられるといった利点もあります。

 

デメリットは、運行には鉄道とバスの事業免許が必要です。
運転士も同様で、鉄道の動力車操縦者運転免許とバスの二種免許の双方が必要であるため、
運転できる人はかなり限られてきます。
まあ、これは運転交代すればよい話なので、大したことはないと思います。

 

4.近い将来のDMV活用例 折乃笠案

東京駅中央線出発の車掌さんの放送

 

「本日もJR中央線を御利用いただきまして誠にありがとうございます。
 この列車は、スーパーDMV併設特急あずさでございます。

 

 編成の前より1号車から9号車は松本行、併設1車両のスーパーDMV1号は
 大月駅でバスに変身し大月造り酒屋笹一への宴会バスでございます。
 スーパーDMV2号は石和温泉駅でバスに変身し、石和温泉、湯村温泉、
 河口湖温泉への温泉巡りバスでございます。途中身延で昼食宴会付きです。
 スーパーDMV3号は何処へ行くか秘密、謎の銀河鉄道69でございます。

 

 本スーパーDMV車両は、バス以外での後タイヤでの駆動は分担させず、
 連結の特急あずさがけん引するので、タイヤ寿命には影響しません。

 

 尚、本DMVの最大の売りは、乗り換え無し、たとえ鉄道モードの時に
 飲み過ぎても、そのままの車両で目的地に行けることです。

 

 また、鉄道モードの時からDMV専任アテンダントが乗車しておりますので、
 常識の範囲内でなんなりとお申し出下さいませ。

 

 それでは、間もなく発車致します。

 

 本日もJR中央線スーパーDMV併設特急あずさに御乗車下さいまして
 誠にありがとうございます。」

 

 その時、スーパーDMV1号の中では、出発前から既に宴会モードで大騒ぎ。
 これではどこへ行っても同じ。
 スーパーDMV併設特急あずさの運転手と車掌の間では、スーパーDMV1号は
 切り離して、東京駅に置いていく相談がされていました。

 

 酔っぱらいを上野のガード下飲み屋まで送ることも可能です。

 

 

 
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